こんにちは! ユメメです^^
今回は『行動分析学入門』 という本について書いていきたいと思います。
タバコをやめたいのにやめられない。イヤな上司を遠ざけたい。
行動の仕組みを理解して行動をコントロールしませんか?
この記事では以下について解説していきます。
- 行動分析学とは?
- 2種類の行動パターン
- 行動の分析方法
- 行動分析学の使い方 3つのルール
この記事を読むことで、行動分析学の知識を生活で活用し、自分にとってより良い行動を引き寄せることができます。
それでは、始めましょう!
目次
チャート1 行動分析学とは?
人が行動する時、それをさせる法則がある。
- つい、甘いものに手が伸びてしまう
- つい、タバコやお酒を買ってしまう
このような無意識に行っている行動が、何らかの要因によって誘導されているとしたら。
行動分析学はこのような問題の解決を目指した学問です。
行動分析学(behavior analysis)とは、1930年台にアメリカの心理学者B・Fスキナーによって創始された、行動の原因を分析して行動の問題を解決することを目的とした心理学の一分野です。(参考:Wikipedia)
行動分析学を学ぶことで行動を誘引する要因を見つけ、それを排除、改善することができます。
今までは「意志」や「努力」の力で生活を改善させようとしていた人も多いでしょう。
しかし、大抵の場合、ストレスで挫折してしまいます。
行動経済学は無理やり行動を変えるのではなく、行動を起こさせる要因を改善していくのでストレス無く行動を変えることができます。
あなたの未来を変えられる行動分析学。
ぜひ、行動の仕組みを理解して悪習慣を改善しましょう。
チャート2 2種類の行動パターン
行動はレスポンデント行動とオペラント行動に分けられます。
レスポンデント行動は、respond(反応する、応答する)の派生語でいわゆる刺激に対する反応をいいます。
【例】
・口の中に食べ物が入ると唾液が出る
・ホコリが目に入って涙が出る
レスポンデント行動の場合、まず原因となる外的要因が現れ、次にそれに反応して行動が起こります。
オペラント行動は、operate(操作する)から派生するB・Fスキナー氏の造語です。
【例】
・電気のスイッチを押す
・メガネをかける
オペラント行動はレスポンデント行動とは違い、時間的に見て行動の原因は行動の「後」にあるのが特徴です。
このように行動には「行動」と「原因」という要素があり、行動分析学では、行動随伴性をひとつの単位として分析します。
随伴性とは「随う」や「伴う」との言葉通り、行動と原因との因果関係のことです。
行動分析学では行動随伴性に着目します。
行動随伴性に着目し、「なぜそのような行動をとるのか?」という原因を考えるのです。
そして、原因を分析する際には行動の前後にある状況の変化を観察します。
例えば、メガネをかける行動であれば
「自分のメガネ」をかける場合「よく見える」という結果が得られます。
しかし、
「他人のメガネ」をかける場合「見えない」という結果が得られます。
多くの人は「よく見える」ことを期待してメガネをかけるため、かけたところでよく見えない「他人のメガネ」をかけないでしょう。
よく見るために「自分のメガネ」をかけるはずです。
つまり、人の行動は、行動によって得られる変化に影響されるということです。
「行動随伴性」こそが行動分析学における真髄なのです。
チャート3 行動の分析方法
「行動の回数」を観察することは、行動を改善する上で大きな意味を持ちます。
例えば、健康のためには散歩やジムに行く回数は増やした方が良いです。
一方、甘いお菓子やポテトチップスは食べる回数を減らしたいものです。
では、行動の回数はどのような時に変化するのか?を見ていきましょう。
行動回数の分析において、行動分析学では以下の用語が用いられます。
強化:行動直後の状況の変化によって行動の回数が増えること。
弱化:行動直後の状況の変化によって行動の回数が減ること。
好子:行動が強化された際に生じる行動回数を増加させる要因。
嫌子:行動が弱化された際に生じる行動回数を減少させる要因。
この用語を用いると、行動回数の分析は以下4パターンに分類されます。
- 好子出現の強化:行動の直後に好子が出現すると、その行動は将来繰り返される
- 嫌子消失の強化:行動の直後に嫌子が消失すると、その行動は将来繰り返される
嫌子出現の弱化:行動の直後に嫌子が出現すると、その行動は将来しなくなる
好子消失の弱化:行動の直後に好子が消失するとその行動は将来しなくなる
この4パターンの思考法は日常生活で簡単に活用できます。
例えば、いつもイヤミを言ってくる上司がいるとしましょう。
上司がイヤミを言うことで部下は落ち込む。その反応を見て上司は快楽を得ています。
この場合、行動分析学的に部下が取るべき行動は、「部下は落ち込んだ姿を上司に見せるべきではない」でしょう。
上司の快楽という「好子」を「強化」してはいけないのです。
ぜひ、周りの人の行動や自分自身の行動を観察する際、この4パターンを意識しましょう。
チャート4 行動分析学の使い方 3つのルール
現時点で達成可能な目標があり、それが安定して達成可能になった段階で目標を引き上げ、最終目標を達成することを「シェイピング」と言います。
ここではシェイピングを実践するための3つのルールを紹介します。
即時強化:目標を達成した後、間髪入れずにすぐに強化することが大切です。
強化のタイミングが遅れることで、本来強化すべきではない、予期しない行動を強化してしまう可能性があるからです。60秒以内を目安に強化しましょう。
目標は少しずつ引き上げること:まずは達成可能な目標を設定しましょう。
目標が高すぎて失敗してしまうと、行動が弱化されてしうからです。小さな成功体験(好子出現)を積み重ねることで行動を強化しましょう。
挫折をしたときの対処の仕方:挫折した時は目標を下げましょう。
順調に目標を達成していても、ある時点で先へ進めなくなることもあるでしょう。
何度挑戦しても失敗する状況(嫌子出現)では行動は弱化されてしまうため、目標を達成可能なレベルに引き下げましょう。
シェイピングの考え方はビジネスにおいても応用できます。
例えば、作業量が多く、期限まで十分な時間がある重要な仕事。
期限が短くすぐに片付く仕事を優先してしまい、後回しにしていませんか?
シェイピングの考え方を応用した場合、まずは「作業を細分化」します。
作業を細分化することで、仕事を1日で達成できる目標に変えることができ、目標を達成した際には成功体験を得ることができます。
目標を達成した時にはご褒美を用意しても良いでしょう。
「なぜ行動しないのか?」
⏬
「やる気が出ないから」
このように自分を追い込んでしまう考え方では精神的に大きな負担になってしまいます。
「努力」や「精神力」に頼るのではなく、
行動分析学的な視点で行動の要因を分析をしてみてはいかがでしょうか?
最後に
今回は『行動分析学』について紹介しました。
ここまでの話をまとめると以下の通りです。
- 無意識に行っている行動であっても人の行動は何らかの要因によって誘導されている。
- 行動はレスポンデント行動とオペラント行動の2種類に分けられる。行動の前後にある状況の変化を観察しよう。
- 行動回数が増加することを強化。行動回数が減少することを弱化という。行動を誘発させる好子と嫌子を見極め行動回数をコントロールしよう。
- 目標達成へのモチベーション向上のために「シェイピング」の3つのルールを活用しよう。
- 嫌な上司
- 仕事をしない部下
- 怠惰な自分・・
このような人の行動を変えるにはどのようにしたら良いか?
行動そのものを変えようとするのではなく、「好子」、「嫌子」という行動を誘発させる要因をコントロールすれば良いのです。
そのためには日頃から行動を観察し、行動を誘発させる要因を見つけておくことが大切です。
他者や自分の行動をコントロールできる行動分析学。
この知識を活用することで、自分にとってより良い行動を引き寄せましょう^^
最後までご覧いただきありがとうございました。
by ユメメ (╹◡╹)
人の行動を変えたいと願う全ての人へ。