こんにちは!ユメメです^^
今回は『「買いたい!」のスイッチを押す方法』について書いていきます。
このような方へ、
消費者の「買い物行動」
を理解して「買いたい!」のスイッチを押しましょう
この記事では以下の4点について解説します。
- 脳は不況を知らない
- 「買う」とき脳では何が起こっているのか?
- 消費者は「自分」の未来を買う
- 「買い物行動」のスイッチを押す2つの方法
この記事を読むことで「買い物行動」を理解して物を売るスキルを身につけることができます。
それでは、始めましょう!
- ビジネスで売り上げを伸ばしたい人
- 消費者の「買い物行動」を理解したい人
- 「買い物行動」を知って節約したい人
目次
チャート1 脳は不況を知らない
コロナ禍にあっても「Apple過去最高益」や「トヨタ業績好調」などの記事を目にした方もいるかと思います。
「大企業だから自分には関係ない」
このような声も聞こえてきそうです。
しかし、街の人気ラーメン店ではコロナ禍であってもお昼には行列ができています。
1-1 「不況だから売れない」はただの幻想
2008年。リーマンショックの直後にエルゴ・ブレインズによって「景気が悪くなった時に我慢するものは何か?」という調査が行われました。
その結果、
- 外食:48.1%
- 海外旅行、ブランド衣料品の購入:46.8%
男女別に見ると
男性の1位は車(バイク)の購入:48.1%
女性の1位は外食51.5%
という結果となっており、いかにも不況になると物が売れなくなるように見えます。
しかし、世界の名画は高額で落札されていますし、マイケルジャクソンの舞台衣装は今でもファンにとっては喉から手が出るほど貴重な品です。
この調査をどのように解釈するべきか?
それは、
人は本当に欲しいものは我慢していない
ということです。
例えば、好きなアイドルのグッズを買う方や、同じ機種でも機能の良い方のスマホに買い換えている方は多いと思います。
スマホを買い替えるときに「今は不況だからやめておこう」や「景気が好調だから買おう」と思う人は少ないでしょう。
大抵の人は「スマホが古くなったから」や「新しい商品が魅力的だから」といった理由で買い替えます。
すなわち、「売れない」に不況は関係ないのです。
「物が売れないのは不況のせいだ。」これは誤りです。
人間は、単純で、理解しやすいものを信じてしまう生き物なのです^^;
1-2 人が「買う」までの2つのハードル
不況であっても人は物を買います。
では、「人が物を買う」までにはどのようなプロセス辿るのでしょうか?
まず、人が物を「買う」までには2つのハードルが存在します。
1つ目は「買いたい」か「買いたくない」かのハードルです。
例えば、好きでもないアイドルのグッズにお金を払いたいとは思わないでしょう。
それが3割引きで売っていても、あるいは半額であっても自分が「欲しい」と思わない限り「買う」という行動を起こすことはありません。
言葉にしてみると単純なことではありますが、「欲しいと思わなければ買わない」のです。
1つ目のハードルを越えた先にはもう1つのハードルがあります。
それは、「買える」か「買えない」かのハードルです。
「買える」か「買えない」かのハードルは言い換えると、リスクのハードルです。
物を購入するときのリスクとして一番わかりやすいのはお金の余裕でしょう。
例えば車を買う場合は「車そのものを買うお金があるか」「将来車を維持していくためのお金があるか」「車を買った後に生活が困窮しないか」といったリスクです。
お金に余裕がある状態、つまりリスクを許容できる状態で初めて物を買うのです。
人は2つのハードルを越えた先に初めて「買う」という行動に移ります。
買い物行動の裏には2つのハードルがあり、物の売り手はこの2つのハードルを下げる必要がある。ということです。
チャート2 「買う」とき脳では何が起こっているのか?
チャート2では「人が物を買う」プロセスを生物学的側面から解説します。
あなたが洋服やバッグを購入するときには
「買おう」
と思うはずです。
では、この「買おう」は一体どこから生まれるのでしょうか。
その正体は、ドーパミンにあります。
2-1 「買おう」の正体
ドーパミンは幸福や満足感を得られる神経伝達物質です。
脳科学者のグレゴリー・バーンズ氏は人が行動をするためには「動機」が必要であり、ドーパミンによって動機づけられると述べています。
あなたはある動機を得ると、一連の動きを決める。一方、何かをするときには、それをやり遂げたいという動機が生まれる。
つまり動機と行為は、一つの過程を別々の切り口から見たものなのだ。
ドーパミンはその過程をスタートさせる触媒として働いている。
第1章 脳は不況を知らない より
私たちは物を買うことで幸福や満足感を得られることを過去の経験から学んでいます。
そのため、洋服やバッグを目にすると、それらを手にした将来の自分を想像してドーパミンが分泌されるため、「買う」という行動につながるのです。
「ドーパミンをいかに操るか?」が「いかに購買行動を喚起するか?」ということです!
2-2 ドーパミンを出す方法
人の買い物行動はドーパミンによって動機づけられます。
つまり、あなたが商品を売りたいときには相手のドーパミンに影響を与えるようなマーケティングをすれば良いのです。
では、人はどのような時にドーパミンの分泌量を増加させるのでしょうか?
脳科学者のグレゴリー・バーンズ氏はさらにこのように述べています。
では、どうすれば脳の中に流れるドーパミンの量を増やせるのだろう。
その鍵は「新しさ」にある。(中略)初めて鑑賞する絵画でも、新しい言葉を覚えることでも、楽しいこと、楽しくないこと、なんでもよいのだが、重要なのはそこに驚きがあるということだ。
私たちの発見は、人の線条体、そしておそらくドーパミン・システムは、新しくて予測できない報酬に最も反応することを意味していた。
第2章 脳はこうして買い物をする より
Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏は新商品の発売にあたってはいつも聴衆を驚かせるような仕掛けを盛り込みます。
なぜ新型のiPhoneが私たちの目に魅力的に映るのか?
なぜ新しいカメラ機能が魅力的なのか?
それは、私たちが「アッ」と驚くような「新しさ」があるからです。
そして、その「新しさ」こそ、脳内にドーパミンを分泌させる要因なのです。
コンビニなどで、
つい、「新商品」や「新発売」といったポップに目を奪われてしまうのは、脳内でドーパミンが分泌された結果です!
チャート3 消費者は「自分」の未来を買う
消費者が物を購入するときには「物」ではなく、「未来」を購入しています。
なぜ高級車が欲しいと思うのでしょうか?
あるいは、なぜブランド物のバッグが欲しいと思うのでしょうか?
それは、
高級車を乗り回す未来の自分、ブランドバッグを身につけている未来の自分を手に入れたいからです。
3-1 買っているのは「未来の自分」
本来、機能だけを目的にしているのであれば、車であれば前を向いて走ればよく、バッグはブランド物である必要はありません。
それにもかかわらず、人々は高級車やブランド物のバッグを購入しています。
それはなぜか?
高級車やブランド品自体ではなく「未来の自分」購入しているからです。
高級車を乗り回すことで「周囲の注目を集めたい」や、ブランド品を身につけることで「成功や経済力の証」として示したいために少し背伸びをした買い物をするのです。
つまり、それを手にすることで得られる「未来の自分」を想像して買い物行動をしているということです。
これは高級品に限らず、普段の買い物にも共通します。
例えば、
ランニングシューズを買う時を想像してみると、ランニングシューズを購入することで快適にランニングすることでき、その結果痩せた自分を手にすることができます。
例えば、
スーパーで値引きされた肉を選ぶ時には、「お得な選択をした賢明な自分」「充実感」「お得感」を購入しているのです。
全ての「買い物行動」は未来の自分につながっています!
3-2 今と未来をチューニングする
消費者は未来を購入していることを理解していいただけたかと思います。
では、売り手の立場から「物を売りたい」とき、どのようにしたら良いでしょうか?
それは、
今と未来をチューニングするです。
おさらいですが、消費者は新しいもの対してドーパミンを分泌させ、その結果、買い物行動が誘発される。そして消費者が求める新しいものとは未来の自分です。
ならば売り手は消費者の現状と未来をシンクロさせなくてはなりません。
消費者が思いつきもしなかった価値を提供するのです。
例えば、
お客さんに服を進めるときは「よく似合っています!」ではなく、「こちらの商品はお客様の体型にもあっていますし、異性からの人気がとても良いので、モテること間違いなしですよ!」
と未来を提示しましょう。
車を売るのであれば、「燃費が良くて経済的です!」ではなく、「燃費が良いので週末は海や山へキャンプに行くのに最適ですよ!」
と進めるのです。
このように、物を売る場合、
消費者へ未来を提示することで、消費者に「これを買ったら楽しい時間を過ごせそうだな」といった想像をさせることが重要です。
想像が膨らむとどんどん頭から離れなくなり、より一層物が欲しくなります。
この状態を生み出すのが、物を売るコツです。
あなたは「我慢していたけど、数日後、どうしても欲しくて買った」
という経験をしたことはないでしょうか?
これは、「我慢していた期間、物を手にした未来の自分を想像」したため購買意欲が増した結果と言えます。
チャート4 「買い物行動」のスイッチを押す2つの方法
このチャートでは「買い物行動を誘発させるための」具体的な行動指針について解説します。
消費者に未来を提示することで買い物行動のスイッチを押すことができます。
では、具体的にどのようにしたら消費者に未来を提示することができるのでしょうか?
ここでは買い物行動のスイッチを押す2つの方法を紹介します。
4-1 ミラーニューロン
買い物行動のスイッチを押す方法、1つ目は「ミラーニューロン」を利用する。です。
イタリアのジャコモ・リゾラッティ氏によってミラーニューロンが発見されました。
ミラーニューロンとは、自分が実際には行動していないことを体験できる脳の機能のことです。
例えば、
テレビで食レポを見ている時、あなたが食べ物を食べていなくても脳内では食べ物を食べたときに発火するニューロンが発火しています。
ミラーニューロンとは、自分が行動している時も、他者の行動を見ている時も発火するニューロンのことです。
- 同僚の持ち物が魅力的に見えて、街で同じ物を持っている人を見るとついつい目に止まってしまう。
- なぜかファッションのセンスが似ている2人。
このような状況を見たり経験した人は多いのではないでしょうか?これはミラーニューロンの仕業です。
私たちの行動は無意識のうちに、外界からの刺激によって決められています。
買い物行動を操りたいのであれば、「ミラーニューロン」に働きかけましょう。
例えばバイクを売りたいのであれば、イケメン俳優が海辺を颯爽と駆け抜けるCMを作成すべきです。
椅子を売りたいのであれば休日の夕方にテラスでくつろぐ家族の写真を用意しましょう。
化粧品売り場で肌の綺麗な女優の写真をたくさん使っているのは、「ミラーニューロン」を巧みに利用したマーケティング戦略なのです^^
4-2 回路を切り替える
買い物行動のスイッチを押す方法、2つ目は「回路を切り替える」です。
回路を切り替えるとは、思考回路を切り替える。ということです。これが意味するところは何か?
それは、自社のお客さんの行動を意識する。ということです。
物が売れるのであればそこには必ず買い手が存在します。
買い手がつくというのは、必ず「買おう」という意思決定があります。
そのプロセスを分析するのです。
では、具体的にどのような要素に着目する良いか?
- 物が売れるタイミングで「お客さん」にどのような心境の変化があったか?
- 物が売れるタイミングで「お客さん」にどのようなキッカケがあったか?
- 物が売れるタイミングで「お客さん」はどのような未来を求めていたか?
以上3点を意識することでニーズに即したサービスを提供することができます。
「何月に何個売れているか?」や「年間どれだけの利益があったか?」を確認するのは良いことです。
しかし、ここで大切なのは
今までの分析にプラスアルファで「お客さんの買い物行動」という別の回路で観察することです。
理想的には「その商品を、お客さんはどのような買い方をするのか?」という問いに対してスラスラと答えられる状態を目指しましょう。
売り上げを伸ばすには、
例えば、「もっと機能が充実していら買う」や「こういう状況であれば買う」などと、想像力を膨らませてみることが大切です^^
最後に
今回は『「買いたい!」のスイッチを押す方法』について紹介しました。
ここまでの話をまとめると以下の通りです。
- 「売れない」に不況は関係ない。消費者が「買う」には2つのハードルがあり、物の売り手は2つのハードルを下げる必要がある。
- 「買う」の正体はドーパミン。「新しさ」こそ脳内にドーパミンを分泌させる要因。
- 消費者が購入しているのは「未来の自分」。消費者の「今と未来」をチューニングしましょう。
- 買い物行動のスイッチを押すカギは「ミラーニューロン」と「思考回路の切り替え」。
2022年7月。
コロナからの回復とウクライナ情勢、諸外国の利上げによって1ドル130円台の急激な円安に見舞われています。
さらには日用品の物価上昇。
輸入は低迷し足元の家計は厳しさを増す一方です。
今回の「買い物行動」はこのような低迷の時代を生き抜く矛にも盾にもなる知識です。
ぜひ、この知識があなたの生活の役に立つことを願っています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
by ユメメ (╹◡╹)
物が売れないのは不況のせいだ・・
なかなか売り上げが上がらない😰